電磁流量計の測定原理
電磁流量計の測定原理や特長を解説
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複数の業界
03.12.2024
要約
電磁流量計は、ファラデーの法則を利用して流体流量を測定します。磁界の中を導電性流体が流れると、流速に比例した電圧が発生し、その電圧を電極で検出することで流量を測定します。 主な構成要素として、ステンレス製の測定管、絶縁ライニング、磁界を発生させるコイル、そして電圧を検出する電極があります。 電磁流量計の大きな特長は、圧力、温度、粘度の影響を受けづらいことです。そのため、さまざまな産業用途で高精度な流量測定に使用されています。
電磁流量計 は、マグメータや磁気流量計とも呼ばれ、1939年から使用されています。この測定原理を産業用途へ初めて取り入れたのは、スイスの聖職者であり発明家でもあるボナヴェントゥーラ・テュールレマン神父(1909~1997年)です。
一方、この技術の基礎となる物理現象そのものは、それ以前から知られていました。英国の物理学者マイケル・ファラデー(1791~1867年)は、長さ(L)の導電性金属棒を磁界(B)の中で移動させると、棒の両端間に数mVの誘導起電力(Ue )が発生することを発見しました。さらにファラデーは、この誘導起電力の大きさが、移動速度(v)と磁界の強さ(B)に比例することも示しました。これは次の式で表されます。
Ue = B ⋅ L ⋅ v
Ue :誘導起電力 B:磁界の強さ L:導体の長さ(測定管内の電極間距離に相当) v:導体の移動速度(測定管内の流速に相当)
©Endress+Hauser
図1:電磁流量測定の原理
電磁流量計(図1)では、測定管内を流れる導電性流体が、ファラデーの実験で使用された金属棒に相当します。一定の強さを持つ磁界は、測定管の両側に配置された2つの励磁コイルによって発生します。流体がこの磁界の中を流れると、流速に比例した誘導起電力が発生し、その電圧を、配管内壁に向かい合うように配置された2つの電極が検出します。また、測定管は、ポリウレタン、ハードラバー、PTFE、PFA、ポリアミドなどの非導電性ライニングによって、流体および電極から電気的に絶縁されています。磁界強度(B)が一定の場合、式 Ue = B ⋅ L ⋅ v より、誘導起電力(Ue )は流速(v)に正比例することがわかります。さらに、測定管の断面積(A)が分かっているため、体積流量(QV )は次の式から求めることができます。
Qv :体積流量 v:流速 A:測定管の断面積 Ue :誘導起電力 B:磁界の強さ L:導体の長さ
この測定原理の大きな特長は、圧力、温度、粘度の影響を受けづらいことです。また、流速分布による測定への影響も比較的小さいため、さまざまな産業用途で安定した流量測定が可能です。
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図2:電磁流量計は、呼び口径2 mm(1/12 inch)から3000 mm(120 inch)まで、さまざまな呼び口径に対応しています。
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図3:電磁流量計の設計と構造
測定管(a): 測定管には、磁界を遮ったり歪めたりしないよう、ステンレスが使用されています。
ライニング(b): ライニングは、電極と測定管を電気的に絶縁し、発生した誘導起電力が配管側へ流れるのを防ぐ役割があります。また、流体に対する耐薬品性や耐久性も重要です。一般的には、ポリウレタン、ハードラバー、PFA/PTFEなどの材質が使用されています。
コイルシステム(c): 磁界は、測定管の外側に配置された、磁心付きの2つの銅線コイルによって発生します。
電極(d1 ~d3 ):
測定電極(d1 )は、誘導起電力を検出するための電極です。電極材質はプロセス条件に応じて選定され、ステンレス、ハステロイ、タンタル、白金などが使用されます。 基準電極または接地電極(d2 )は、流量計と流体との間で電位を均一に保つ役割を果たします。同じ目的で、接地ディスク(リング)を追加で取り付ける場合もあります。 空検知電極(d3 )は、測定管内が部分的にしか満たされていない状態や、空の状態を検出します。流体がこの電極に接触しなくなると、変換器がアラームを出力します。
現在では、磁界を発生させる方式として、パルス直流(DC)が広く使用されています。この方式では、磁界の極性が周期的に反転する「パルスDC磁界」が生成されます。そのため、電極で検出される連続した測定電圧(U+ 、U– )も、それに合わせて正負が交互に切り替わります(図4参照)。こうして得られた2つの測定値の差から、誘導起電力(Uflow )を求めることができます。計算式は次のとおりです。
Uflow :誘導起電力 U+ :正の測定電圧 U– :負の測定電圧
この方式では、干渉電圧の影響を計算によって取り除くことができます。また、得られた測定電圧は平均流速に対応しており、電子回路によって体積流量信号へ変換された後、標準化された出力信号(たとえば4~20 mA電流出力)として出力されます。
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図4:パルス直流電源を用いた磁界の発生と信号処理。
測定は流体の導電率の影響を受けますか?
各メーカーでは、流量計の構造やサイズに応じて、測定に必要な最小導電率を規定しています。導電率がこの値を上回っている限り、多少変動しても測定への影響はほとんどありません。一方で、導電率が低い流体では、電極に発生する誘導起電力も小さくなります。そのため、導電率が低下するほど、測定信号とノイズを区別しづらくなります。特に測定範囲の低流速域では、この影響がより大きくなります。場合によっては、信号とノイズの判別が難しくなり、安定した測定が困難になることもあります。
測定は流体の温度、圧力、粘度の影響を受けますか?
圧力や温度による適用範囲の制限は、主にセンサ構造やライニング材質によって決まります。一方で、圧力、温度、粘度そのものが測定へ与える影響は、ほとんどありません。
固形分を含む液体も測定できますか?
電磁流量計では、一般的に「ポンプで移送できる導電性流体であれば測定可能」とされています。固形分を含む液体では、用途によって専用センサが必要になる場合もありますが、懸濁液、セルロース、パルプ、スラリーなどにも対応可能です。また、こうした流体でも良好な再現性で測定できます。
摩耗性流体の流量を測定できますか?
はい。特に摩耗性の高い流体を測定する場合は、用途に適したライニング材質や専用電極を選定することが重要です。
配管が部分的に満たされている場合(非満管の場合)、測定にどのような影響がありますか?
配管が空の状態では、測定電極が流体に接触しないため、電圧を検出できず、測定を行うことができません。一方、配管が部分的に満たされていて、電極が流体に接触している場合は、空気の含有量に応じた測定誤差が発生します。また、電磁流量計に空検知電極が搭載されている場合は、配管の非満管状態をすぐに検出し、アラームを出力できます。
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図5:逆サイフォン部の上流側へ電磁流量計を設置することで、測定管を常に満液状態に保つことができます。
F
L
E
X
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高い信頼性と堅牢性、容易なメンテナンス
技術的卓越性
シンプルさ
特殊仕様の製品
要件の厳しいアプリケーション向けに設計
技術的卓越性
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FLEX セレクション
技術的卓越性
シンプルさ
Fundamental セレクション
基本的な測定要件に対応
技術的卓越性
シンプルさ
技術的卓越性
シンプルさ
Extended セレクション
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技術的卓越性
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